シーザースサラダ

江上種英さん(江上料理学院主幹。昭和60経)

CROUTON(クルトン)
 ロサンゼルスから南約50マイルにあるラグナビーチは、山々が入り組んだ海岸線ギリギリまで迫り、とても風光明媚な場所だ。ギャラリーやカフェ、ポリシーをもったショップが立ち並ぶ一角にあるテラスレストランからは、すばらしいオレンジ色のサンセットを望むことが出来る。おすすめはシーフードのグリルとシーザースサラダ。オーダーをすませてワインを楽しんでいると、二人のスタッフがレタスの入った巨大なボールと脚立をもってやってきた。ワゴンには山盛りのクルトン、パルメザンチーズ、サラミソーセージなどの具が・・・。それらを放り込み、ボールを勢いよくクルクルと回転させると、一人が脚立の上へのぼり、チーズドレッシングをタラタラとたらし始めた。もうひとりは巨大なサーバーで野菜をかきまぜる。こうすることによって、食材が均一になじみ、極上のサラダができるのだという。
シーザースサラダの由来はジュリアス・シーザーだと思われがちだが、実はメキシコで誕生した。禁酒法時代、人々はカリフォルニア州に近いメキシコの国境の町、ティファナにパーティーをするために大挙して押しかけていた。ある夜、シーザー・ガーディーニがオーナーのホテル 「シーザースパレス」では、レストランで出す料理の食材がほとんどなくなってしまった。苦肉の策としてお客の前で、クルトンや卵などのあり合わせの食材で実演しながらサラダを作ったところ、これが大評判。世界中に広がったという。
サラダも、アメリカでは陽気に変化するのだ。
HOW TO COOKING
シーザースサラダ
1.野菜は適当な大きさにちぎっておく。
2.チーズはスライサーで薄く切っておく。
3.テフロンのフライパンでベーコンをカリカリに焼いておく。
4.1の上に2、3をのせ、クルトンをちらし、ドレッシングでよく和えていただく。