関西桜友会 平成30年4月度 二木会開催報告

平成30年4月度の二木会を次の通り開催しましたので報告致します。

1.日時    平成30年4月12日(木) 18時30分~20時30分
2.テーマ  遺言を使って節税しましょう
3.講師   田中耕司氏 (昭和50年大法政卒)大阪国税局、住友信託銀行を経て、税理士法人日本税務総研 代表税理士
      東京、大阪、名古屋に事務所開設。税理士14名、弁護士1名体制で相続税申告、相続コンサルティング等の業務を展開
4.出席者 31名

(講演の要旨)

相続、遺言、遺留分及び自宅財産の相続と節税策について、お話し頂きました。

相続しても貧乏になる人がいる。①「地価が安く地代を生まない地方の土地」を大量に相続した人(固定資産税の負担だけが生じ、相続前より手元現金が少なくなる。)や、②逆に相続財産が「地価の高い都市部の屋敷だけで金融資産がほとんどない」場合、相続税の納税に苦労して、遺産をたくさんもらっても、お金がない生活が始まる相続人がいる。
遺言は、書き方を学校で習った人はいない。それゆえ、遺言を書く人は増えているが、全く役に立たないポエムのような遺言も珍しくない。遺言は財産明細をきちんと書かなければならないので健康で体力があるうちに書くことが重要。土地建物は住所ではなく所在地や面積を正確に書くこと。誰に何を「相続させる」か、具体的に自筆で書くこと。文末は必ず「相続させる」と書くこと。書いた遺言は専門家に見てもらっておくことが重要。
相続人が相続した不動産を売ったり、物納したりする場合、境界確認を経た測量図があると助かる。使っていない地方の土地は早めに処分を。
余計な税金を払わないためになにより重要なことは、自宅の敷地の課税価額が最高330㎡まで8割減額される特例(小規模宅地)を使えるようにすること。特に「配偶者が先に亡くなっている人」は工夫が必要。生前に子どもや孫に贈与する人は多いが、財産が多い場合は、相続税の税率を確認して大胆に贈与すると効果的。相続時精算課税制度は使わない。贈与は不動産より現金。総じて、ベテランの税理士によく相談することが重要。最近「自称相続税の専門家」が多いのでご注意を。

(文 新道正雄 講師加筆) 

講演中の田中耕司氏 

今回のテーマに強い関心を持つ方が多く会場は満席となった。 

藤森春樹氏(昭和22年高男旧卒・藤森耳鼻咽喉科院長)から講師の田中耕司氏へ記念品の贈呈。
藤森大先輩は91歳の現役耳鼻咽喉科医(医学博士)で、同じく耳鼻咽喉科医のお嬢様とご一緒に姫路からお越し頂きました。

関西桜友会 平成30年3月度 二木会開催報告

平成30年3月度の二木会を次の通り開催しましたのでご報告致します。

1.日時    平成30年3月8日(木) 18時30分~20時30分
2.テーマ  最新の大相撲事情について
3.講師   北出幸一氏 (昭和55年大文国卒)元NHK宇都宮放送局長
                     
株式会社NHKグローバルメディアサービス スポーツ事業部 エグゼクティブ・プロデューサー
      「NHK G-Media大相撲中継」編集長
4.出席者 24名

講話の要旨

講演では、3月11日から始まる春場所の見どころと優勝候補及び期待される力士について、お話し頂きました。
最近話題となっている、貴乃花親方が理事候補選挙で2票しか取れなかった。審判委員と一門の利害も絡み、役員を落ちると今後どのような展開となるか?
初場所で関脇栃ノ心は、けがで落ちた幕下から幕内に戻って平幕優勝を成し遂げた。2連覇となれば大関昇進の声も浮上する。大関の豪栄道、高安、関脇の御嶽海及び若手有望株の阿武咲、貴景勝、北勝富士、復活した逸ノ城と遠藤などが、2横綱休場の中、優勝争いとなるだろう。
大相撲の次世代のエースして、新十両の炎鵬、貴公俊及び新入幕でそろって三賞を獲得した阿炎と竜電が期待されます。

(文 新道正雄)

 

講演中の北出幸一氏

 

講演に熱心に聴き入る出席者の皆さん。
写真右下は、北出幸一氏が編集人の「NHK G-media大相撲中継(春場所展望号)」

 

荒西義昭氏(昭和33年大政経)から北出幸一氏(右)へ記念品の贈呈

関西桜友会 平成30年2月度 二木会開催報告

平成30年2月度の二木会を次の通り開催しましたのでご報告致します。

1.日時    平成30年2月8日(木) 18時30分~20時30分
2.テーマ   メディアに見る男女共同参画 ~ 明治から現在へ
3.講師  佐伯順子氏 (昭和59年大文史卒)東京大学大学院総合文化研究科 比較文学比較文化専攻博士課程修了 学術博士
           同志社大学社会学部メディア学科・大学院社会学研究科 博士後期課程教授
4.出席者 25名

【講話の要旨】

講演では、明治以降、女性の職業進出にかかわる状況と男女平等及び共同参画について、お話し頂きました。

明治維新が成立して、教育改革も重要政策とされた。教育方針としては、今までの身分上の不平等を否定し、華士族農工商において婦女子の就学を重視した。ただ、その女子教育は良妻賢母の養成を目標としていた。

明治38年の新聞記事では、近代の婦人職業として例えば、電話交換手、助産婦、医師、看護師、新聞記者などが新しい事務職、専門職として紹介されていた。男女平等の芽生えからは、教育の機会均等、人権意識の台頭、女性啓蒙の高まり、女性のための婦人医師などが新聞にとりあげられた。一方、富国強兵の下に兵隊の負傷者を支える看護師の社会的価値も重視された。

女性の子育てと仕事の両立は、明治以前の庶民では当然のこととして行われていたが、明治末から大正にかけての「男性一人稼ぎ手モデル」の登場により、専業主婦化が進んだ。その影響により、現在の日本でも、OECD の男女共同参画では114位と後退しており、むしろ明治女性のほうが、自己実現目的というよりも、人間の義務として生計を担い、結婚、出産後も働いていた。働く母についての情報も、明治の新聞のほうが肯定的である。日本社会のワークライフバランスの歪みは、男性の過労死や自殺という男性の不幸ももたらしているので、「働き方改革」により、男女ともに仕事と生活を充実させる社会制度の構築が求められているのではないだろうか?

(文 新道正雄 講師加筆)

明治の新聞を通じて女性の社会参画の実例を紹介頂いた中で、特に、ご主人が司法試験に合格するまで髪結いで生計を支え、弁護士になってからも、自身は仕事を続けた自立心の強い女髪結・愛子さんにカリスマ美容師としてのプロ意識を感じ取った。また、婦人病に悩みながらも男性医師への恥ずかしさから受診を躊躇した結果、症状が重篤になってしまう女性が多いことから、一念発起・猛勉強して女医になった荻野吟子さんも立派な女性だと思った。

(文 木口久喜)

講演に熱心に聴き入る出席者の皆さん

荒西義昭氏(昭和33年大政経)から講師の佐伯順子教授(右)へ記念品の贈呈

 

全日空OB・森松洋氏(昭41大法政)のリードで院歌斉唱。今回は、東京や山口からも出席頂いた。

出席者全員で院歌斉唱後、中村多加志氏(平3大経営)による佐伯教授へのエールの締めで会は大いに盛り上がった。

 

 

関西桜友会 平成30年度 新年会開催報告

平成29年度 評議員会・総会、並びに平成30年度 新年会を下記の通り開催致しました。

1.開催日時
   平成30年1月20日(土)16時30分~20時40分

2.会場
   帝国ホテル大阪 5階 八重の間

3.平成29年度 評議員会・総会 
   活動報告、決算・監査報告と承認、推薦評議員の承認、会長選出、幹事・世話人・監査役の委嘱が行われた。

4.新春講和
遠州茶道宗家十三世家元・小堀宗実様(昭54法法)を
お招きし、「日本の五感」と題した新春講話を賜りました。

5.平成30年度 新年会
北河原関西桜友会会長、学習院院長・内藤政武様、桜友会会長・東園基政様による年頭のご挨拶の後、法学部特別客員教授・岩田公雄様のご発声による全員での乾杯にて新年会が開会。
青蓮院門跡門主・東伏見慈晃様(京滋桜友会会長)ご夫妻、学習院専務理事・耀栄一様を来賓としてお迎えし、総勢約110名 が参加する華やかな雰囲気に包まれた 大宴会となった。

 

学習院院長・内藤政武様による年頭のご挨拶

 

    森松洋氏(昭41大法政)のリードで院歌を斉唱。

 

若手会員は壇上にて院歌斉唱。会は最高潮に達した。

関西桜友会 平成29年12月度 二木会開催報告

平成29年12月度の二木会を次の通り開催しましたのでご報告致します。

1.日時     平成29年12月14日(木) 18時30分~20時30分
2.テーマ  ~世界最高の技術力!~ 「日本美術の華・浮世絵の魅力」
3.講師   菅原真弓氏 (平成2年大文哲卒) 大阪市立大学 教授
4.出席者 32名

講演要旨

ご講演いただいた菅原様は、大阪市立大学の教授を務めておられます。浮世絵の鑑賞方法、版画の特質、制作過程及び芸術性についてお話し頂きました。

浮世絵は、日本美術で初めて「売り物」として制作された、いわば商品であったこと、それだけに制作時の時代背景、特に流行に左右されるものであったことを知った。絹や紙本に着彩された肉筆画の一点物が当初主流であったが、需要に応える形で、後には、一枚の原画から大量に複製できる版画が主流となっていくに至った。

「錦絵」は浮世絵版画に含まれることも学んだ。江戸時代の半ば、十八世紀の中頃に、鈴木春信が多色摺り版画の浮世絵を始め、これが「錦絵」と呼ばれている。

浮世絵版画の主題には、①美人画、②役者絵、③名所絵(風景画)、④武者絵、⑤戯画及び世相風刺画、⑥春画などがある。
浮世絵版画は、江戸時代の人々の興味や関心、そして暮らしを生き生きと映し出した媒体であると言える。街道を描いた名所絵では旅籠などの宿泊施設や土地の名産品なども描かれた。それに加えて、時代の空気に敏感に反応する媒体ゆえに、江戸末期の黒船来航や幕末維新期の諸事件などをも描き出し、メディアとしての役割を果たしていくことにもなっていった。

(文 新道正雄)

回、数多くの浮世絵をご紹介頂いた中で、歌川広重の「東海道五十三次・庄野白雨」は、激しい夕立の中、道を急ぐ旅人の情景がリアルに伝わってきた。斜めに強く降りつける雨、険しい坂道、背景の樹木のぼかしによる遠近法等、素晴らしい技法で描かれており、江戸時代によくぞこれほどに精緻な絵を作り上げたものだと思った。

浮世絵は幕末から明治にかけて大量に海外に流出し、それらが欧州の印象派画家であるゴッホやモネに多大な影響を与えたという。
11月に実施した大塚国際美術館バスツアーで鑑賞したモネの作品で、自分の妻に着物を着せ日本趣味が溢れる「ラ・ジャポネーズ」を思い出した。また、モネはアトリエの庭を日本庭園風にして名画「睡蓮」を描いたほどに日本に惚れ込んでいたようである。

浮世絵が西洋絵画の巨匠達に与えた影響の大きさを知るにつけ、これはまさしく世界最高の技術力だと講義を聴きながら実感した。

(4月の高畑新一氏の講演で、「第一次大戦中、鈴木商店ロンドン支店内の専用室を 拠点に、本業の傍ら美術品の収集活動を行った川崎造船所社長・松方幸次郎氏が、パリの宝石細工師アンリ・ベベールが40年かけて蒐集した浮世絵約8千点を買い取り日本へ移送したとの話を思い出した。いわゆる松方コレクションである。)

(文 木口久喜)

 

講演中の菅原教授

 

質疑応答の模様

 

畑中世話人から菅原教授へ記念品の贈呈

関西桜友会 大塚国際美術館バスツアー開催報告

徳島・鳴門「大塚国際美術館」バスツアーを次の通り開催しましたのでご報告致します。

1.日時   平成29年11月19日(日) 9時00分~19時30分
2.出席者 38名

大塚国際美術館は世界初の陶板名画美術館であり、古代壁画から世界25ケ国190余の美術館が所蔵する現代絵画まで至宝の西洋洋名画を原寸大に再現し、1,000点以上の作品を展示しています。
今回は、同美術館の創設に際し大塚グループ創始者・故大塚正士社主の命を受け申請書草案作成の段階から携わってこられたカリスマ前学芸室長・平田雅男氏(昭和46年大法政卒)のユーモア溢れる解説で名画の鑑賞を行いました。

 

Hotel Ridge Restaurant California Tableでの交流会の模様

ミケランジェロが描いたシスティーナ礼拝堂壁画の前で参加者全員で記念撮影

作品を説明中の平田氏

関西桜友会 平成29年11月度 二木会開催報告

平成29年11月度の二木会を次の通り開催しましたのでご報告致します。

1.日時    平成29年11月9日(木) 18時30分~20時30分
2.テーマ 「ハクゾウメディカル社の概況とオーストラリアでの生活」
3.講師  佐々木宏氏 (昭和45年大経済卒)ハクゾウメディカル株式会社 代表取締役会長
4.出席者 18名

講演要旨
ご講演いただいた佐々木様は、ハクゾウメディカル(株)の代表取締役会長を務めておられます。講演は、会社の概要と年間通算4カ月ほど余暇に過ごされるオーストラリアでの生活についてお話しいただきました。

ハクゾウメディカル社は大阪市に本社があり、創業者であるご尊父様の佐々木商店を引き継ぎ63年になります。社員数は272名、工場従業者を含めて約400人、昨年の売上高が119億円の会社です。現会社名の一部「ハクゾウ」は、商標でもあり、中国の「三獣渡河」という故事にある物怖じせず慎重に川を渡る、白い像から命名したものです。製品は、手術ガーゼ・脱脂綿、衛生材料、消毒感染対策をはじめ、介護ヘルパーも含めた医療従事者向けの商品で構成されています。

販売の大部分は、病院など医療機関への直販体制を取っています。営業及び物流の事業所は海外を含めて20か所、工場としては熊本県と福島県にハクゾウメディカルテクノス社があります。両工場ともに、医薬品の製造/品質管理基準(GMP)や査察協定(PIC/S)をクリアする設備や検査機器を揃えています。

また、休暇を過ごされるオーストラリアはブリスベンを中心に滞在されています。ブリスベンは、10℃~35℃の温和な気候で人口は200万人弱の都市です。治安はほぼ良く、観光資源に恵まれています。シティキャット・フェリーは、観光ばかりか重要な通勤の足になっています。観光や名所は、1830年に建てられた市庁舎、手軽にプレイできるゴルフ場、ローンパインのコアラ保護区、昔の刑務所ツアー、セグウェイツアー、及びその他に室外のボーリング、フットボール、ラグビー、クリケット、スキー、モーターボート、水泳などのスポーツも楽しめます。

(文 新道正雄)

講演中の佐々木氏

徳島桜友会の平田雅男氏(昭和46年大法政 写真中央)がお嬢様をお連れいただき
華やいだ雰囲気となりました。

荒西義昭氏(昭和33年大政経)から講師の佐々木氏(右)へ記念品の贈呈

 

関西桜友会 親睦ゴルフコンペ開催報告

親睦ゴルフコンペを次の通り開催しましたのでご報告致します。

1.開催日時 平成29年10月17日(火)
2.開催場所 よみうりカントリークラブ(兵庫県西宮市)
3.参加人数 18名

 
盟友校・成蹊大学ゴルフ部OB、近隣校・立教大学ゴルフ部OBの他、和歌山地区、徳島地区の皆様にも参加いただき、名門・よみうりカントリークラブにてゴルフの腕前を競いました。

あいにく小雨の中でのスタートとなりましたが、フロントナインの中頃には雨も上がり、松林に囲まれた自然あふれる雄大なコースでのプレイを楽しみました。

優勝は、学習院大学ゴルフ部OB・塩路眞晤氏(昭和45年大法政卒)の手中に。

次回は、来春の成蹊大学同窓会コンペに参加させていただき両校間の相互交流を更に深めたいと思っております。

 

寺西良夫大会会長(昭和31年大政治卒、前列左から3人目)を囲んで参加者全員で記念撮影

 

幹事による参加者の紹介

 

優勝のスピーチを行う塩路氏

関西桜友会 平成29年10月度 二木会開催報告

平成29年10月度の二木会を次の通り開催しましたのでご報告致します。

1.日時     平成29年10月12日(木) 18時30分~20時30分
2.テーマ  「Now & New バス事業のイノベーションとマーケティング」
3.講師   鈴木一也氏 (昭和57年大法法卒) 京阪バス株式会社 代表取締役社長
4.出席者 32名

講演要旨

ご講演いただいた鈴木さんは、京阪電気鉄道㈱に入社、主に経理、流通及び労務人事部門を歩み、昨年、京阪バス㈱代表取締役社長に就任されました。講演内容の要旨は、以下の通りです。

「京阪バス㈱は、大正11年に設立。従業員は、約1,300名、バス630両(京阪バスグループで、約1,000両)を保有し、大阪府、京都府及び滋賀県で、一般旅客自動車運送事業及び土地建物賃貸事業などを行っています。前者は、バス事業で、一般“乗合”旅客自動車(路線バス及び京都定期観光バス)及び一般“貸切”旅客自動車(貸切バス)に区分されます。

バス業界の最近の動向として、最も注目されたことは、昨年の軽井沢スキーバス事故に起因した規制強化、例えば、貸切バス事業者への罰則強化や5年ごとの事業許可更新制の導入(従来は、事業許可に「更新」という考え方がなかった)が行われたことです。

近年、バス業界では、運行管理等の分野で、イノベーションが急速に進んでいます。京阪バス㈱は、現在、その最先端を走っており、国内外から、同業者が視察に来られています。その対象は、バスNAVIシステム(スマホでバス運行情報を検索)、駅や車内におけるバス運行情報発信システム、Web上での延着証明システム、ICOCAカードのポイント付与及び1dayチケット関連システム、多言語化等インバウンド対応システムなどです。これらのシステムは、日本初あるいは関西初であったため、マスコミでも、大きく取り上げられました。

また、現在、研究中の事案としては、運行管理におけるドライブレコーダー関連システムの構築があります。これは、センサー技術と組合せて、安全性の向上(ヒューマンエラーの防止や運転手の身体異常の感知等を行います)、接客マナーの向上を図ろうというものです。また、自動運転は、先月、新聞に掲載されましたが、「けいはんな学研都市」などで、メーカー、研究機関及び行政と連携して、実用化を目指しています。それ以外に、生体認証乗車券なども研究しています。

京阪バス㈱は、路線バスでは、京都駅~有馬温泉線、京都駅~奈良方面線(法隆寺など電車では、直接、行きにくい場所)、京都駅~中部国際空港セントレア線などの、関西における、人の交流を新たに生み出す、あるいは促進するような新しい路線の新設を考えています。京都定期観光バスでは、現在のスカイバス(二階建てオープントップ型バス)に加え、レストランバスや水陸両用バスといった新しいコンセプトのバス運行も計画しています。これからも、お客さまにご支持いただけるような京阪バスを目指し、“最先端を走り、進化していきたい”と思っていますので、ご愛顧賜りますようお願い致します。」

(文 新道正雄、 講師加筆)

講演中の鈴木氏
鉄道研究会OB・岡田正明様、古賀久美子様も出席されました。

懇親会の模様(1) 神戸大学法科大学院生・中山知子様(平成24年女子高等科卒)に参加いただきました。                           同席された元検察官・松田成氏、巖文隆氏から司法試験勉強方法のポイントをお聞きしました。

懇親会の模様(2) スカッシュ部OB・近藤佳代様(平成10年大文英)に出席いただきました。                    友達への声掛け運動(友達の輪)の展開で新しい出席者が増えてきており、今回は大変な盛り上がりでした。

畑中世話人から講師の鈴木氏(右)へ記念品贈呈後の記念撮影

 

関西桜友会 平成29年9月度 二木会開催報告

平成29年9月度の二木会を次の通り開催しましたのでご報告致します。

1.日時     平成29年9月14日(木) 18時30分~20時30分
2.テーマ  「台湾情勢について」
3.講師   熊谷春水氏 (昭和45年大法法卒) 
       三菱商事株式会社入社 ポルトガル、ドイツ、台湾等に駐在。
       大日本塗料㈱シンガポール・マレーシア・インドネシア・タイ現地法人社長 大日本塗料㈱執行役員を歴任

4.出席者 22名  
 

講演要旨

  ご講演頂いた熊谷氏は、三菱商事のポルトガル、ドイツの海外支店に駐在され、台湾でも6年間勤務されました。その在職中の経験から、台湾が世界一の親日国になった経緯や中国との特異な関係等について、深い造詣を巡らせ、台湾の歴史史観を説明して頂きました。 

   台湾の概要、歴史、被統治時代及び政治的進展についての要約から始まった。日清戦争により台湾の割譲を受けた日本は、1945年までの50年間の統治期間に児玉源太郎、後藤新平を始めとして、法治国家への確立・インフラ・医療・教育・製糖業振興等に大きく貢献した。戦後、台湾経済の成長・発展は、中小企業の活躍、豊かな資金力、日本的経営、華僑とのつながり、柔軟思考とハングリー精神を礎に大きく成長した。台湾経済は、2000年まで8.1%の高い成長率を遂げ現在でも3%を維持している。又、スポーツ用品及びIT・半導体などのOEM/ODM生産を黒子として、確実に遂行している。
 
   大戦後、蒋介石が率いる台湾国民政府は金門島で中国と戦った。李登輝総統は在職中に、中国との「二国論」を提唱した。2000年に民進党が初めて、政権を取った。2016年の総統選挙では民進党の蔡英文が圧勝した。
 
   中国との関係に関して、最盛期、台湾の中国への進出企業は、6万社で100万人の駐在員数に上った。又、中国の民営企業の中で輸出貢献企業のトップ10社のうち5社が台湾企業であった。一方で、中国が抱える疾患として、貧富の格差拡大汚職による腐敗自然(空気・水・土)の汚染少数民族への虐待・弾圧が挙げられる。又、経済面でも不動産バブル株式バブル設備過剰が問題となっている。

(文 新道正雄)


台湾はハリツー(日本大好き族)と言われ世界で一番の親日国であり、好きな国ランキングでも、1位.日本(56%)、2位.中国(6%)、3位.米国(5%)の順となっている。 東日本大震災への寄付金は世界トップクラスの2億5200万ドル(約280億円・現在のレート換算)に達した。  

 台湾と
韓国は、ともに大日本帝国による統治を受けていたという共通点がある。しかし、台湾には親日家が多く、韓国では反日感情が根強く存在し、日本への対応や感情は正反対と言ってもよいほど異なるのはなぜなのだろうか。 

 熊谷講師は、李登輝元総統の話を引用して、次のように回答された。

 韓国は清国の属国ではあったものの、元々文化の蓄積があり、既に国としての形が出来ていたため、日本の統治に対し自然と排斥感情が生まれたのであろう。 

 一方、台湾はジャングルの島で、風土病のはびこる「化外の地」とされ、怖くて近寄れない原始的な状態にあったので、清国もあまり関心を示さない土地であった。

 そのような状態の島に対し、日本統治により、次の施策が行われた。

1. インフラの整備(港湾、ダムの建設、鉄道の敷設)
八田與一はダム建設による灌漑設備の整備により不毛の土地を穀倉地帯に変えた。その功績は台湾の教科書でも有名である。

2.医療、衛生、都市政策の施行
当時、伝染病が野放し状態で病気に苦しんでいた台湾において、日本の統治によって公共衛生の改善が行われ、マラリアやコレラなどの伝染病の発生が抑止された。

3.経済改革、農業の振興
新渡戸稲造は殖産事業の要が製糖業にあると確信し、台湾の製糖業の振興に貢献した。

4.法治国家
日本の警察が治安維持に取り組み、「法を厳格に守る腐敗なき治安」を定着化させた。 

 加えて、学校を建て、日本人教師を派遣し、日本と同じ教科書を使うことにより識字率や教育水準を高め、道徳、マナーをも教えた。

 これらの施策がうまく機能し、「日本が台湾の発展に貢献してくれた。」との思いが、現在の親日感情に結びついているのではないだろうか。

(文 木口久喜)

 

 昭和45年卒の同期の友人も遠方より出席。結束が強い。

 

同期を代表し森川倫英氏(昭和45年大理化)から熊谷講師(写真右側)へ記念品の贈呈。

 

 

中村多加志氏(平成3大経営)のリードによる「院歌」で締め括り。

関西桜友会 阪神競馬特別観戦の会 開催報告

阪神競馬特別観戦の会を次の通り開催しましたのでご報告致します。
1.開催日時 平成29年9月9日(土)10時30分~16時30分
2.開催場所 阪神競馬場  特別来賓室「さくら」
3.参加人数 45名
 
晴天に恵まれ絶好の競馬日和のもと、今年も阪神競馬場(宝塚市)にて特別観戦の会を実施致しました。
北河原関西桜友会会長による開会の挨拶に続き、参加者の紹介、そして本観戦実現にご尽力賜りました今野雄三先輩(昭44大法法 元日本中央競馬会理事・ 東京より)のご発声による乾杯でスタート。
今回は、関西常磐会の皆さまの他、家族での参加が多く、若いお嬢さん方もレース結果に大きな歓声を上げ、大層華やいだ雰囲気の中で競馬観戦を楽しんでいただきました。
ある参加者から、「家族全員初めての競馬場でしたが、お陰様で妻も子供達も非日常的な経験ができてすごく楽しい時間が過ごせました。」との thank you email をいただきました。
競馬ファンの高い満足度に加え、家族連れの参加者にも大層楽しんでもらえたようです。
場内最高の眺望を誇る特別来賓室にてセレブな雰囲気の中で競馬観戦を楽しみながら、参加者相互の親睦を深めることができた初秋の一日でした。
 


北河原会長を囲み参加者全員で記念撮影(グループ その1) 

 
 
 全員で記念撮影(グループ その2 ) 
 

(編集人:木口久喜)

関西桜友会 平成29年6月度 二木会開催報告

平成29年6月度の二木会を次の通り開催しましたのでご報告致します。

1.日時     平成29年6月8日(木) 18時30分~20時30分
2.テーマ  「日新電機のDNA経営」
3.講師   
小畑英明氏 (昭和48年大経経卒) 日新電機株式会社 代表取締役  社長
4.出席者 29名  

講演要旨
ご講演いただいた小畑氏は、中等科から学習院に学び経済学部卒業後、1973年に住友電気工業に入社されました。組合委員長から異例にも、人事部長に抜擢され常務取締役を歴任し、その後、同社グループで1910年に創業された日新電機に2009年異動され、2011年から代表取締役社長を務めておられます。特に、院長安倍能成氏から在学中に薫陶を受けた「正直に生きなさい」を座右の銘として、日新電機の事業精神に活かされておられます。

  新電機は、住友電気工業のグループで重電8社の一角に位置して、電力機器、新エネルギー環境事業、ビーム・真空応用装置、及び工事・メンテナンスが事業内容です。連結ベースで売上は、約1,300億円(うち、40%が海外比率)、営業利益は187億円、社員数は5,000人で株価が現在1,300円の会社です。特に、電圧を作る電力用のコンデンサやガス絶縁開閉装置(GIS)などに注力していて、1970年に米国のハイボルテージと合弁会社を設立し、爾来、タイ、台湾、中国に進出しました。

 実態的な事業(高電圧及び真空応用技術)と異文化・寛容な技術ベンチャー精神を掛け合わせて、最先端機器の高機能化や電力の安定供給に貢献する電力機器事業を現在の主力事業と位置付けています。電力会社向けの電力用コンデンサは国内シェアの100%近くを占めています。今後は、発送電分離マーケットでも周波数変換の増幅コンデンサーが使用され、電気エネルギー供給、メガソーラーや原子力発電からの送電時の交流・直流フィルター連携設備、中国の『一帯一路』計画も含めた送電網への再投資、パソコン・モバイル機器に内蔵されている半導体やFPD製造用のイオン注入装置及びビーム真空応用技術等の需要が見込まれます。

(文 新道正雄)

 

日新電機の4つのDNA(=事業の精神)をご紹介いただきました。

1.  創業以来のベンチャー魂
高い志と常に挑戦し続ける情熱で未来を切り開く精神

2.  社名に込めた「日々新」の精神
四書五経の大学にある「日々新たに」を目指し、努力を怠らない不屈の精神

3.  異なった文化、技術への寛容さと咀嚼力
異なるものを受け入れ自分のものにしていく精神

4.正直な会社(社会に正直に、会社に正直に、自分に正直に)
コンプライアンスの王道を踏み外した行為から生まれる利益は1円たりとも要らない。
「正直に
は、安倍能成元院長に学んだ精神であり、浮利を追わないという住友本家の経営理念にも通じるものと思います。

これら4つの精神は、企業経営面だけではなく、個人の日常生活面においても常に心掛けたい内容でもあると感じました。

 (文 木口久喜)

講演中の小畑氏

 

 熱心に聴き入る出席者の皆さん。

 

  

畑中世話人から講師の小畑英明氏(右)へ記念品の贈呈。

 中村多加志氏(平3大経営)のリードによる「院歌」の締めで会場は大いに盛り上がった。