Archive for category 光徳小屋だより

光徳小屋だより・H25/01

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ~白い世界から~★★★

01小屋 (2) (1)  
小屋の額縁は青い空と白い雲  
02斜面  
今年はシカの足跡が見られない  
03国道  
除雪が間に合わない国道  
04彩雲  
雲の流れと一緒に虹色が  
05空色  
空なのに「水色」  
06雲  
ぽっかり雲はジュゴンのよう  
07樹木  
樹木の枝は、月に語りかける  
08光  
わずかな陽光に輝く湖面  
   

白い世界の中で「アンドレ ギャニオン」を聴きながらの雪かきもいいものだなあと悦に入ったのもつかの間、吹きすさぶ風は窓ガラスを叩き、小屋を軋ませます。

横殴りの地吹雪は地面と平行に流れ、小道の壁は吹き溜まり、雪庇が覆いかぶさります。
風に飛ばされるパウダースノーは、積雪量をさほど更新せず、零下続きの毎日に、すべてがひっそりと身を縮めているようです。

と、辛い毎日ばかりではありません。

小雪舞う中、日差しを受けキラキラとダイヤモンドダストでしょうか。

屋根から伸びるつららは、朝日の中、七色に光ります。

あちらこちらで出会う美しい自然に心あふれるたくさんの瞬間♪

それにしても、寒い、風の強い今シーズンとなりました。

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さて、明るい日差しの中、

青い空と白い色を額縁に小屋はしっかりと存在しています。

斜面の ウラジロモミのツリー群も美しい様を見せて。
今年は、斜面にシカの足跡がほとんど見られません。

すでに積雪量85㎝を記録した光徳小屋ですが、100㎝ほどの積雪量が数週間キープできればとりあえず奥日光のシカ問題、少しは解決するのかなあ。

降雪時、速攻で除雪が行われる奥日光も除雪が間に合わず、こんな国道状況の時もあります。
お天気には十分気を付けてお出かけください。

 

湯元をスノーシューで歩いた折り、雲の流れの中に現れた彩雲と思しき色彩。

やっと写真に写ったのですが、速い雲の流れと一緒に虹色が流れて行きました。
雲が流れるごとに現れては流れて行き、また現れること十数分。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%A9%E9%9B%B2

サングラス越しに観ると色彩が鮮やかに見え、素晴らしい瞬間でした。

雲の中の氷晶により見られる環水平アークと呼ばれる現象だったのかも知れません。

空の色も様々に変わり、こんな水色の空も。。。

あまりに美しく、車を止めて見とれます。

 

遠い山並みの向こうにもくもくと水平の雲。

その上に帯になってうっすらと絹のベールのような雲。

その雲をバックにジュゴンの様なぽっかり雲が流れます。

何度見ても感激の色彩。なんて美しいのでしょう♪
樹木の枝が月に何かを語っているようです。

(拡大すると確認できます)

どんよりと曇った日、雲の合間からのわずかな陽光は、

木々の間に見える今にも凍りそうな寒々とした湖面を輝かせていました。

中禅寺湖の湖岸ではこんな風に氷が張り付いて。。。
さて、大氷柱から雲龍本瀑を望む(ツバメ岩)・・・いただき写真です。

今年も日光署と市山岳遭難防止対策協議会が厳冬期の山岳遭難事故に備えての山岳救助訓練を行いました。

アイゼンも着装せずに来る人もいて、渡渉時、スリップで転倒、川に落ちる人も出たそうです。

冬の雲龍渓谷は、甘くはありません。雪と氷で簡単に歩くことはできません。

「渓谷にはヘルメットやアイゼンなど安全な装備をして入山してほしい」と山岳関係者からのお話しです。

(毎度のことながら行間調整に難儀しています・・・編集者)

09湖岸
湖岸に出現・氷の造形
10雲龍本瀑大氷柱から雲竜本瀧を望む

光徳小屋だより・H24/12

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★

00光徳
光徳からの樹氷の帯
01小屋 (2)
 白いベールの細雪
02椅子
 吹雪の後ー埋もれる椅子
03朝日
 小屋から見る日の出
04朝日
 下りいろは坂からの朝日
05夕日
 黒髪平の夕日
06樹氷
金精峠からの樹氷群

本格的な雪にならないなあ。やっぱり暖冬?と思っていたら、12月1日朝、

すでに一面真っ白な世界で、細雪が霧のように辺りを白いベールで包んでいました。

 

午前中に市内で用事を済まそうといろは坂を下ると、2~3カーブ下りたところで車の流れがぴたりと止まってしまいました。

ノーマルタイヤで雪道を下った観光客がスリップ事故。

 

下りるまでに3箇所くらいで車と車がぶつかったり、壁面にぶつかったり。冬場、奥日光に来られる際は、必ずチェーンなどの準備が必要です。

また、12日の上りいろは坂では、地元の車両13台もが立ち往生。

はっきりしない、小雪続きのお天気で地面は凍結。スタットレスタイヤでも4輪駆動でないとこんなこともあるそうです。

 

そして、小屋への小道では融けたり凍ったりでアイスバーンの坂道に。。。

きゅるきゅるとタイヤが空回り、「とっても上れないよ!」と叫ばれて、やむなく徒歩で小屋に向かうことも。。。

 

恐るべし奥日光交通事情!! 7年目にして初体験。

 

13日夜、満天の星空の中、ふたご座流星群は多くの流れ星を見せてくれました。
流れる天の川、星座は「ご覧よ。ここにいるよ。」と声をかけてくれます。

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さて、光徳付近からの山々は、樹氷群の帯となって美しい絵を描きました。

 

一気に降り積もった11~12日の積雪で約60㎝となり、吹雪の中の小屋はすっぽりと雪に埋もれました。

斜面の椅子だって雪を抱いて埋もれちゃいます。

寒そうだけれどなんだかちょっとかわいくてしばらくそのままに。。。

 

小屋から見る日の出は、徐々に男体山山頂に近づいて行きます。

山頂からの日の出が見られるかチェックの年になりました。

日差しを受けた雪面が光ります。

 

下りいろは坂からの朝日。

真っ赤なキャンバスに木々の枝のシルエット。
朝日は不気味な赤色を見せ、徐々に白い光にとなって陽光を地上に届けます。

 

黒髪平からの柔らかな柔らかな夕日はピンク色に辺りをつつみ、若いカップルと「ほんとにきれいね♪」とどちらかともなく声を交わしていました。

 

金精峠からの樹氷。

男体山も白根山も山頂付近を白く固め、湯ノ湖の氷の芸術も徐々に形造り始めています。

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キ~~ンとした寒さの中の風景をお届けして今年最後のお便りとします。
素晴らしい新年になりますように。。。

 

※前回、ヤマブシタケの仲間とお知らせしましたのは、「フサヒメホウキタケ」だそうです。

(HPを修正しました・・・編集者)

08男体山 10湯ノ湖
冬装束の男体山 湯の湖の「氷の芸術」

高徳小屋だより・H24/11

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★

 積雪は3cmほどに・・
 いろは坂からの紅葉
 山王林道からの紅葉
 僕はタヌキだよ!(やっぱり!)
 戦場ヶ原の晩秋
戦場ヶ原に出現した「クマ棚」
カイメン状きのこは「フサヒメホウキタケ」

夜間、ぴゅーぴゅーと鳴り止まない強風。

 

目覚めると曇りガラスが白んでいて。。。外は、一面、雪。

 

雲の間には必死にもがいている太陽の光。

けれどとうとう青空が見えない今日。積雪は3㎝ほどに。。。。

 

1週間から10日遅れた紅葉は、中禅寺湖より上ではいまいちの今年でしたが、10月後半から駆け下り始めたいろは坂から市内、二社一寺までは例年にない美しい色彩を見せました。

 

さて、今朝の寒々しい小屋風景。

太陽と、青空がバックになれば、素晴らしい風景に変わるのですが。。。

 

季節は逆戻りして、いろは坂からの山々の紅葉。

道に車を止めたカメラマンが何人も。。。。。

 

早目に葉を落とすダケカンバの樹形がキャンバスをまとめます。

山王林道にはこんな風景がいっぱい。

林道の紅葉もなかなかのものです。

 

 

さて、お客様が見たと言ったのは、タヌキじゃあなくてアナグマかと思っていたら、とうとう「違うよ!僕だよ!!」と、斜面に出現したタヌキ君。

カメラ目線で数秒じっとしてくれました。

 

すでに枯れ色グラデーションの戦場ヶ原。

オオマシコ、キレンジャクをゲット! お願い!!群れで現れて!!♪

 

 

今年、戦場ヶ原では人がクマに襲われニュースが。。。

 

襲われた現場付近の湯川対岸にクマ棚が数個。

枝を折り、どんぐりを食べるとその枝を同じところに積み重ね、その枝の重なりをクマ棚というそうです。

 

それにしてもずいぶん枝先にありますね。

重いクマさん、落ちないのかなあ。。。

 

さて、カイメンの様なキノコ。

一度見たかった「フサヒメホウキタケ」だそうです。(正しい名称に訂正)

 

小屋では、―7℃を記録しました。
奥日光は冬です。

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

(編集者から  タヌキとアナグマは大変似ています。遠目では良く分かりません。本人?に確認が必要ですね。URLをコピー・貼り付けしてご覧下さい)

(タヌキ・アナグマ・ハクビシン・アライグマの写真)

http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/mammal/chibamammal/middle4.html

(タヌキとアナグマと間違えた話)

http://blogs.yahoo.co.jp/o65202001/18216839.html

(クマ棚・・・・矢板市のリンゴ園でもクマの被害があると聞きました。これは山梨県の例)

http://www.pref.yamanashi.jp/nougyo-gjt/kenkyu/documents/no5.pdf

 

 

 

光徳小屋だより・H24/09

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★

夏を過ぎた光徳小屋
うっすらと 草紅葉の斜面
 気の早いナナカマドの紅葉
 姿を見せた若いキツネ
 カーテンにしがみつくニホントカゲ君

雨模様のここ数日。

未明、トタン屋根にバタバタと雨音がして目覚めるとひんやりとした部屋の空気に季節の移ろいを感じます。

シロヨメナを残して花々は姿を隠し、夏はあっという間に通り抜けました。

すでに長袖、時にはストーブを焚くことも。。。

紅葉はすぐそこまで来ています。

(動画 初秋の奥日光) http://www.youtube.com/watch?v=7OEA1XnxZjE

早朝の日光光徳小屋。

まだ朝日を受けない地面は、すでに草紅葉色で、山々の柔らかくなった緑が小屋を包んでいます。

斜面の草紅葉もうっすらと、奥のハリギリが黄色く色づき始めています。

 

気の早いナナカマドは緑色から黄色そして赤へとグラデーションをちりばめて今年の紅葉の具合を占っているようです。

 

緑の斜面にふかっとしたものが動きます。

そっと寄って行くとキツネ君のシッポが。。。♪。。。うふっ♪♪

 

ハルニレに体を隠し近づいて、何とかお顔をゲット!

その瞬間、気づかれて、ぴょん、ぴょんと逃げられてしまいました。

どうしてキツネは跳ねながら逃げるんでしょうねえ?

毛並が良く若い個体かと思われました。

(日光の野鳥・動物)http://www.unesco.or.jp/nikko/torikemono2.htm

(日光のキツネは少数派?対面はラッキー・・編集者)

管理棟石段に毎年うろちょろ、うろちょろとしているのは、

どこにでもいると言われるニホントカゲだそうですが、小屋に来るまでこの色彩に記憶がなく、何度もカメラを向けたのですが、キャッチできませんでした。

ところが、今年はちびトカゲ君がカーテンにしがみつき動こうとしません。

おかげさまで、写真を撮らせていただけました。♪

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%9

B%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%AB%E3%82%B2

(得意技は「しっぽ切り」。類似のニホンカナヘビの尾には光沢がない・・編集者)

さて、市内二社一寺脇の滝尾(たきのお)神社への道。

石畳が続き、ちょっと素敵なハイキングコース。

一度は散策をお勧めします。

(瀧尾神社周辺案内) http://outdoor.geocities.jp/gmrbg004/kaizanndoutakinoo.html

小道の周辺は、杉の巨木林となっています。

苔のついた巨木の樹皮の絵模様に魅かれて1枚。

しばらくデスクトップ背景に。。。

 

 滝尾神社への石畳  参道周辺は杉の巨木林

光徳小屋だより・H24/08

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★

光徳は秋の気配
シロヨメナの群落
イケマ。早く花を咲かせてね。
クモの巣のハンモック(湯の湖畔)
花火のようなコシアブラの実
サルノコシカケ(白樺の倒木に)
鹿の食害(カラマツ)

猛暑だ!酷暑だ!残暑厳しく・・・!


こんな言葉がたくさん耳を通り過ぎています。


今夏、光徳小屋も30℃超の日が多かったのですが、やっぱり高度1,500m弱の光徳小屋は朝夕涼しく、なんと、8月にストーブを焚くことも ありました。

(戦場ヶ原の気温)http://www.sanbonmatsu.com/weather/index4.shtml

 

さて、今朝の小屋。

たちはまだお休みのご様子。

夜の星もいいけれど、早朝の空気に包まれるのも清々しいですよ~~~!!

 

群落の多いシロヨメナ。

小屋周辺にはところどころに咲いていたのですが、今年は、どっと群落に。。。

バイケイソウと同じくこれもシカが好まない植物だそうで、一向に食べられた気配がありません。

たくさんあるので軽く扱われちゃいがちですが、光を受けた群落の白は美しい。

http://www.ootk.net/cgi/shikihtml/shiki_352.htm

 

イケマ。3年ほど前にぽつんと斜面から伸び出したツルが2本ほど。。。

今年は面積を広げました。早く花を咲かせてね♪

ひらひらと舞うアサギマダラの食草なので、飛んできてくれるといいなあ♪

小屋周辺では、アサギマダラを1度しか見たことがありません。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%9E

 

湯の湖畔で見つけたクモの巣ハンモック。

光を受けてきらきらと輝いていました。

 

今朝見つけたコシアブラの実。

花火のような実がかわいくて、ドライフラワーにしたいような。。。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%96%E3%83%A9

 

斜面奥のシラカンバの倒木にはサルノコシカケがしっかりとついていました。

子どもさんに発見してもらおうとハルニレに立て掛けてみました。

 

カラマツのシカ食害。

もう一本もやられたねとお客様に伺い、見てみると残っていた樹皮がしっかり食べられていました。

来年は新葉が芽吹かず、隣の枯れ木と同様になるでしょう。

樹液はまるで涙を流しているようで。。。

シカはカラマツを食べないって言ったのは誰!?

https://www.google.co.jp/search?q=%E9%B9%BF+%E9%A3%9F%E5%AE%B3&hl=ja&prmd=

imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=-OpBUJrVL8TwmAWblYHwAg&ved=0CEMQsAQ&biw=1366&bih=653

斜面奥のハリギリはいつも真っ先に黄色い葉を落とします。

すでにササの上には何枚もの天狗の団扇が広がっています。

 

最後はおまけの

朝日でできた長~~~い足の影。。。

光徳の風はすでに秋風の気配です。

日の出、日の入りの太陽の位置があっという間に戻って

短くなっていく日差しとともに夏の終わりを告げているようです。

(季節の科学)http://www.j-muse.or.jp/rika/common/season/earth_sun.html

 

ハリギリの葉は「天狗の団扇」 短くなった日差しと長い脚(影)

光徳小屋だより・H24/07

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★

 短い夏の真っ盛り
 戦場ヶ原はホザキシモツケの独壇場
 カンボクの白い花
 斜面のスギゴケはふかふか

吾輩はアナグマである。

よくタヌキと間違われ迷惑している。

「奥日光には梅雨がない」と言ったのはだあれ。。。と

肌寒く雨の多い毎日にふとつぶやいていたら、ががんと暑い日が!!

 

毎年30℃超えの気温が数日の小屋ですが、この2週間で3回も。。。

それでもクーラーなしで過ごせる小屋で

TVから流れる猛暑の映像にに「すみませんね」と頭を下げて。。

 

小屋の朝はすがすがしく、ひんやりで緑に包まれた風景の中で心穏やかなひとときに浸ります。

 

夏色に納まった国道は、ホザキシモツケのピンクで完成されました。
戦場ヶ原はこれからしばらくの間ホザキシモツケの独壇場です。

 

カンボクの白さに、形に心奪われますが、どうして装飾花を持つ花ってこんなに同じなのでしょう?

イワガラミのように一か所でも主張があれば面白いのにと毎年思っています。

斜面には、ふっかふかのスギゴケ。

そこを好んで生えてきたような小さなキノコ?きみたちとってもかわいいなあ♪

 

さて、久しぶりのアナグマ君。やっとお顔が撮れました。

少し前に「タヌキがいるよ!」とのお客様の声に
「う~~ん。アナグマでは?」と思っていたのですが、ほぼそのタヌキ君でしょう。

 

ミミズ大好きなアナグマ君。手を使って地面を払い、鼻で穴を掘り食料ゲット!
敷地のあちこちの穴の正体にやっと確信を持った今年です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%9B%E3%8

3%B3%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%82%B0%E3%83%9E

そして、ヤッパリ大好きハルニレ太郎。
すっかり葉っぱも出そろいました。

短い夏の真っ盛りです。
是非お出かけをお待ちしております。

日光の夏をライブカメラでご覧ください・・編集者

(湯滝 http://www.yutaki.com/livecamera.shtml

(湯の湖 http://www.sizenken.biodic.go.jp/live/view.php?camera_no=81

 

あちこちの穴の正体は・・ ハルニレ太郎も夏姿

 

光徳小屋だより・H24/06

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★
 やっと新緑の光徳小屋
 
 「男体山」は緑の額縁に
 
 ササの合間にはツマトリソウが
 
 スジガタクワガタか? 
 
 非現実の世界・・小田代が原
 
 新緑の緑には癒しのオーラが
 
 白い絨毯のワタスゲ
空には、さまざまな雲たち。
形を変え、色を変え。。。。。雲の合間の不思議な虹。
山々は遠く連なり淡いグラデーション。
微動だにしない深い色合いの湖面。。。
登りました。男体山。
何度も登られている方にご案内いただき、何とか山頂まで。
数年前、やっと登った頂上は霧に閉ざされ、真っ白な世界でした。
2度目の正直?はため息連続の素晴らしさでした。
https://www.google.co.jp/search?aq=f&sugexp=chrome,mod=13&sourceid=chrome&ie=UTF-8&q=%E7%94%B7%E4%BD%93%E5%B1%B1
さて、やっと新緑に包まれた日光光徳小屋。
雪や強風で枝を折り、痛々しいシラカンバがちょっぴり寂しそう。

緑の額縁に納まった男体山。
毎年の絵。。。。。

今年、斜面のササの合間にはツマトリソウが顔を見せました。
私も大好きな、隠れ人気のつましい花です。

本棟にはクワガタが訪れます。
スジガタクワガタかと思いますが、どなたか確定のほど。。。

ある日の小田代原(http://watchizu.gsi.go.jp/
watchizu.html?meshcode=55391305)では、こんな瞬間も。
現実の空間から一瞬飛び出してしまったような瞬間。

ミズナラの新葉。新緑の柔らかな緑にうっとりします。
新緑の緑には癒しのオーラがいっぱい。

今年も白い絨毯のワタスゲ。
日光自然博物館では、白い実(ポンポン)が例年になく大きいと。。。
絨毯の合間にはオレンジ色のレンガツツジの幼木が点々として、
新しい風景を描いていますが、
う~~ん。私は白い絨毯だけの方が好みだなあ。。。
男体山頂上からの中禅寺湖。
八丁出島や対岸の半島の地形がつぶさに見られました。
ここからの紅葉は絶景に違いありません。

さてさて、男体山山頂から2枚目の写真は手前に日光アストリアホテル、中央部に光徳牧場、
その右上に我らが日光光徳小屋。
ちょっと拡大するとハルニレが確認できます。
いいところにありますねえ。

晴も良し、雨もまた良し光徳小屋。。。
皆様のお越しをお待ちしております。
(男体山の登山案内は次のとおり・・編集者)
http://yamaon.ojaru.jp/nantaisan.htm



 男体山の山頂から八丁出島を望む  光徳小屋が見える!

光徳小屋だより・H24/05

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★
 光徳小屋にも遅い緑が・・・
 
木々の枝には 雨粒のイルミネーション
 
 美しい羽のカケスは不良?
 
 水が引いた小田代ヶ原
 
 「いろは坂」から・新緑の山々
 
 カツラの新葉は2列に整列
春はまだ?春はまだ?と言っているうちに5月中旬から新緑はいろは坂をかけ上り、アカヤシオのピンクがちらほらと、やっとのヤマザクラが満開になり、快晴時には初夏の色合いを見せる風景となりました。
今、トウゴクミツバツツジが紫色を描き、二荒山のシラネアオイが素晴らしい群落を見せています。
戦場ヶ原や湯ノ湖畔では、こっそりとヒメイチゲ、ワチガイソウ、セントウソウ、ミヤマカタバミたちが白い色をヒメシャクナゲがピンクの色をつけて、花の時季到来を控えめに知らせてくれています。
けれど明日6月というのにミズナラ、ハルニレの光徳の森は「緑の木々はどこ?」状態です。
本当に芽吹きの遅い方たちです。

「朝だよ!」「朝だよ!」と明け方からうるさく騒ぐミソサザイ。
木々の奥でギャー!ギャー!と騒ぐカケス軍団。
ピチュルリ、チュルリと美しい声も。。。
小鳥たちは、夏だよ!夏だよ!と、夏を呼んでくれています。
ある日のお客様は、大きな虫をくわえたキバシリを撮影。
戦場ヶ原はすでにオオジシギの出番。鳥たちの季節にもなりました。

さて、まだまだ緑に包まれてとはいかない27日の小屋風景。

5月初めの雨粒をまとった木々の枝は、まるでクリスマスツリーのイルミネーションのようで。。。

カケスは時々斜面に現れます。何かエサでもありますか?
それにしても、いつも辺りにガンつけているようなお顔立ち。美しい青い羽根を持ちながら、凛々しいよりも不良のような気がします。
秋の台風で満杯の湖と化した小田代原は、雪解と一緒にすっかり水が引きました。
写真は中旬の風景ですが、今頃はホザキシモツケがずいぶんと緑になったことと思います。

下りいろは坂下り口からの風景。
山々はすっかり緑になり、緑の衣でひとまわり大きくなったような気がします。

写真の数が多すぎちゃうと思いながら省けなかったカツラの新葉。
二列にきちんとハート形の葉を並べ、かわいく整列です。

奥日光のあちこちに群落を見るようになったバイケイソウ。(詳しくは次を参照)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/niah/disease_poisoning/plants/Veratrum.html 
小屋の奥の林の中にあった群落は、7年目にして3倍ほどの面積に広がって、とどまるところを知りません。
ところが、一斉に花を咲かせたのは1回だけ。なぜ?
将来、奥日光でかなりの面積を占めるようになるだろうと脅威でもあります。

去年シカの食害にあった斜面のカラマツ。
ぐるりと樹皮を食べられた左側の樹には新芽が付きませんでした。
右側の樹は裏面が少し残っていたので緑を付けることができました。
樹皮から栄養分、水分を補給しているのが良く分かりました。

小屋裏のコハウチワカエデが咲きました。
かわいい写真でしめくくり。。。。。
 (日光ライブカメラもご覧下さい・編集者)http://www.nikkotoday.com/livecams/index.html
 
増殖中のバイケイソウ  新芽の付かないカラマツ(左) 小屋裏のコハウチワカエデ


                    

光徳小屋だより・H24/04

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★
 木々が面白い影を作る。
 
 空に架かる雲の橋
 
 強風の後・・
 
遅れ馳せの春が来ました
 
 さえずるミソサザイ(提供者に感謝)


3月からの降雪は、屋根からの落雪が雪囲いの1/3ほどまで高くなり、小屋は4月中旬まで雪の中。
しかし中旬以降、斜面はどんどんとササが緑の面積を広げ、雨も重なり、今では小屋周りの雪はほとんど姿を消しています。
お天気はうららかな春にはほど遠くて
霧深く、雨の続く奥日光は寒いどんよりとした日がほとんどです。
それでも中旬からは、最低気温が零下となることはなくなりました。

奥日光から市内へ向うほどに、樹の枝先は赤く色づいて芽吹きが感じられます。
そしていろは坂下のいつものダンコウバイはそろそろ終わり。。。
遅い芽吹きのハルニレやミズナラ。。。
日光光徳小屋が緑に包まれるのはまだまだ先のようです。

初旬、うっすらと春の陽ざしの中、ほとんど解けた小道の脇には木々が面白い影を作りました。
ウラジロモミの斜面では、うっすらと布のような雲が橋を作り、いったい何処と何処を繋いでいるのでしょうか?

林の中では、新しい木々が姿を現して。。。と言いたいところでしたが、強風に折られた枝の残骸は小さな林のようで。。。

日光光徳小屋は遅ればせの春の中。
でべそ山のダケカンバの枝が今年も素敵な絵を作っています。

6年前の着任時、「いらっしゃ~~い♪」と囀って迎えてくれたキセキレイは毎年、毎年、小屋の周りで囀り、合せて囀るミソサザイと囀り合戦!!
落ち着いてくれないミソサザイは、なかなか写真が撮れず、いただき写真を添付しました。

いろは坂下で毎年擁壁の上に咲くダンコウバイ。
黄色の花に気を取られ、ずっと気づかなかったのですが、道路反対側はなんとフサザクラの林でした。
気を付けているといろは坂にも何本かのフサザクラ。
今年春の発見第1号。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(霧降ハウスの鍋谷です。野鳥に関しての報告です。)これまで3年続けて四十雀を霧降の庭の巣箱で巣立ちさせました。この度、痛んだ巣箱をラワン材のものに更新。かなり持つかな?と期待しています。
 ヒガラ、コガラ、オナガ、ビタキ類、メジロ、アオイ、ウグイス、ヒヨドリなどなど野鳥の楽園で孫(7ヶ月)も喜んで鳴き声や姿を目で追いかけてくれることでしょう。

 
 さえずり合戦中のセキレイ
 
毎年、擁壁の上に咲くダンコウバイ


                    

光徳小屋だより・H24/03

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★
 積雪量は125cmにおよぶ
 
 一段目を巻き込む新つらら
 
雪の高さに 除雪機も悲鳴をあげる
 
 竜頭の滝は雪に覆われる
 
ボートハウス付近も薄い氷が
 
立木観音側に流氷が
本当に寒い今シーズンでした。
それでも雪は少なく楽勝の越冬と思われた2月。
と~~んでもありませんでした。
3月に入るとどかん、どかんと降雪。そして雨。
積雪量は、125㎝にもおよび、
雨で解けた雪はそのまま凍り、氷でごろんごろんの小道。
そんな中で降る雨は、やっぱり温暖化?と思われて。。。。。

吹きすさぶ風の音。風にちぎられ雪の上に散らばった小枝。
樹木のきしみ音。
その合間の小鳥たちの声。羽音。。。
雪解けのしずくの落ちる音。小川のせせらぎ。。。。。
こっそりと、こっそりと春は近づいています。

さて、今回は寒さを取りまとめてお送り致します。
いただき写真も含め、少し枚数が増えています。

青空と樹氷のようなハルニレ。
雪囲いの黄色もポイントになってちょっと素敵な風景。

長~いつららが長寿かと思っていましたが、
1段目を巻き込み、新しいつらら。。。
いつもは落ちてしまう屋根の雪がどうしても落ちたくないと、こんなつららになりました。

3月の雪が積もりに積もって、
これ以上高くはねられないよ~~!と除雪機が叫んでいました。

竜頭の滝も重い雪にげんなりと頭を下げた木の枝に隠れます。

今シーズン、中禅寺湖も湖畔から結氷して、
ボートハウス周辺も薄い氷が広がりました。

これからは、お知り合いになった地元の方にいただいた写真。
立木観音側の中禅寺湖の流氷。
雲龍瀑の氷の滝。
そして雪で化粧した白い神橋です。
お楽しみください。
 既報ですが神橋のライブ映像は圧巻です。24hリアルタイム映像をご覧下さい。(編集者)
 (神橋ライブカメラ・http://www.shinkyo.net/livecamera.shtml



 
 雲竜瀑の氷の滝  雪化粧の白い神橋