皆様へ。。。
思い出のひと月ひと月は足早に過ぎて、最後の1年が終わります。
月日の移ろいは早く、私どもが管理人として着任してから10年、本年度で停年退職することになりました。
思い返せば東京で多忙な仕事の中、小屋の管理人募集を耳にして、ふっと思いつき。。。
国立公園真っただ中で、信じられないような希有な環境にある「学習院 日光光徳小屋」に勤務するに至り、生まれ故郷に舞い戻りました。
何十年ぶりかで「いろは坂」の緑のトンネルを潜り抜けた時、胸あふれ、心が震えたのを鮮明に覚えています。
それからの10年間、満たされた空間、時間は人生の中で最良のものとなりました。
雇用下さった学習院に心から感謝申し上げます。
そして、日光光徳小屋にお出かけいただきました全ての皆様との出会いでたくさんの思い出をいただきましたことに深くお礼申し上げます。
今後は日光市内に永住することに致しましたので、奥日光のどこかでお会いできますことを楽しみに。。。
皆様のご健康をお祈りしながらお別れ申し上げます。
ありがとうございました。
■ 学習院 日光光徳小屋 / 堺 ■
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
堺 様の離任に際しまして御礼の言葉を申しあげます。
堺 様の管理人就任に当たりましては、生物学の先生をされていた兄上を通して、僅かではありますが関わることがありました。
それから早十年。栃木桜友会のHPに毎月、爽やかな「光徳小屋だより」を戴き、感謝の念でいっぱいです。
お便りには四季折々の見事な写真を添えて、自然の美しさ、素晴らしさを伝えていただきました。
下界の日常生活を送る者にとっては、鮮やかな光をいただいた心地がいたしました。
堺様ご夫妻のご配慮、おこころに感謝申し上げます。
..栃木桜友会 会長 佐山 正樹
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
栃木桜友会会員一同から堺様に、大切な 友人との別れを惜しむ「惜別の歌」をお贈りいたします。
(作詞:島崎藤村 作曲:藤村 英輔)
1.遠き別れに 耐えかねて この高楼(たかどの)に 登るかな
悲しむなかれ 我が友よ 旅の衣を ととのえよ
2.別れと言えば 昔より この人の世の 常なるを
流るる水を 眺むれば 夢はずかしき 涙かな
3.君がさやけき 目の色も 君くれないの くちびるも
君がみどりの 黒髪も またいつか見ん この別れ
4.君の行くべき 山川は 落つる涙に 見えわかず
そでのしぐれの 冬の日に 君に贈らん 花もがな
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日光光徳小屋から最後のお便りです。
奥日光の三寒四温は、春の湿った雪が表現してくれます。
すでにすっかり地面が現れた風景を昨夜の雪がひき戻し、一面白の世界に。。。
それでも小鳥たちの声はあちこちから聞こえて。。。すでにミソサザイの声も。。。
思い出の小屋風景を数枚。
そして本日早朝の樹氷に包まれた奥日光風景最後のお便りと致します。
*******************************************
日光光徳小屋の四季の風景
光徳小屋の堺さんに贈る樹氷の花束です |