第50回技術交流会のご報告

■開催日時: 平成21年4月25日(土)14:45~17:15

■開催場所: 南3号館103教室

講演1:「ゲルマニウムの鎖からなるポリマーの不思議な魅力」 14:45~15:55

講師:理学部化学科 持田 邦夫 教授

講演要旨(予稿より):炭素とゲルマニウムは兄弟元素です。これら兄弟元素の特徴の一つに同じ元素が鎖を結び安定な高分子(ポリマー)を作ることができることがあります。生物に特徴的な有機化合物を形成する兄元素、炭素の高分子化合物に対し、無生物の岩石に特徴的に存在する3男元素、ゲルマニウムはどのような高分子化合物を作るでしょうか。3男元素、ゲルマニウムの鎖からなるシグマ系高分子は対応する長男元素、炭素系高分子にはない高い電子供与性、光反応性、半導体性、および光導電性など他にはない不思議な魅力ある物理的、化学的性質が期待できます。

講師略歴:1971年東北大学理学部化学科卒、1976年同大学院理学研究科博士課程修了。その後学術振興会奨励研究員、米国インディアナ大学博士研究員を経て、1978年学習院大学理学部専任講師、1980年同助教授、1986年同教授、現在に至る。2004~2005年学習院大学計算機センター運営委員長、2005年~2009年3月学習院大学外国語教育研究センター所長、2009年4月~学習院大学副学長の予定。

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講演2:「軟X線結像用の精密多層膜反射ミラーの開発」 16:05~17:15(質疑応答10分を含む)

講師:OB 東北大学 津留 俊英 助教(小川研 出身、その後  渡邉研助手

講演要旨(予稿より):結像光学系の分解能は光の波長に比例するので、波長が10 nmの軟X線では、波長500 nmの可視光の分解能を50倍に上げて、物質の構成分子の大きさに迫る数十nmの分解能が得られます。また、軟X線はエネルギーが高いので、構成分子・原子を識別して物質構造の違いを見る新しい機能を発揮でます。本講演では、軟X線を自在に取り扱うための高機能かつ高精度な多層膜光学素子の開発に不可欠な精密多層膜鏡作製法、多層膜成膜モニタリング法、軟X線干渉計測法、軟X線多層膜鏡波面補正法などについて紹介します。

講師略歴:1995年学習院大学理学部物理学科卒業、1997年学習院大学大学院自然科学研究科物理学専攻卒業、1997年~1998年アプライドマテリアルズジャパン、1998年~2002年3月学習院大学理学部助手(小川先生、渡辺先生)、2002年3月東北大学多元物質科学研究所助教、現在に至る。

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懇親会     17:30 ~19:30 場所:     目白駅前 ホテルメッツ フィオレンティーナ 懇親会-01 懇親会-02