■開催日時 :平成20年11月29日(土)
■開催場所 :南2号館200番教室
講演 :「原子力安全について -発電用軽水型原子炉を例として-」
講師:須田 信英 氏(大阪大学名誉教授、昭和27年 高等科卒)
講演要旨(予稿より):原子力に関連する安全問題は広範囲にわたるが、ここでは発電用軽水型原子炉を例として取り上げる。原子力安全は煎じ詰めると放射線障害防止であること、その放射線は何に由来し、どのくらいの量か、それを閉じこめる障壁はどのように構成されているか、その障壁を脅かすものは何か、を述べる。原子力安全の要諦は、止める(control)冷やす(cool)閉じ込める(contain)であるといわれている。原子力安全の法規制について概観し、そこで要求されている安全装置が実際に作動した事例がどのくらいあるか、止める、冷やす、閉じ込めるに失敗した事例はあるのかを述べる。設計、運転、安全装置、事故対応、防災などを含む深層防護という考え方を紹介する。
講師略歴:昭和27年学習院高等科卒業、昭和31年東京大学工学部機械工学科卒業後、新三菱重工業株式会社、日本原子力研究所、大阪大学助教授基礎工学部、大阪大学教授基礎工学部、法政大学教授工学部、原子力安全委員会委員。この間、京都大学教授原子炉実験所、原子力安全委員会原子炉安全専門審査会審査委員、原子力安全委員会専門委員、大阪大学評議員、計測自動制御学会会長などを務め、計測自動制御学会、日本原子力学会、システム制御情報学会、産業技術史学会、比較文明学会、日本応用数理学会の会員。
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