■ 開催日時:2015年11月28日(土)14:45~17:15
■ 開催場所:中央教育研究棟 3階 302教室
講演1:「情報化学とその使命」 14:45~15:55(質疑応答10分を含む)
講 師:群馬大学名誉教授 飯塚 健 先生 (1961年化学科卒)
講演要旨(予稿より):学問の分野を英語でdisciplineといいます。学問の各分野の研究はいろいろな過程をとって進展していきます。 例えば、ある分野が他の分野と、研究者の関心対象が共通していることから研究交流が行われ、やがてーつの学問交流分野(interdisciplinary field)ができていきます。この学問分野には新しい名前が命名されてその存在が一般に認識されていきます。このような活動は20世紀後半から21世紀にかけて顕著であります。化学の分野では光化学(photochemistry)や生化学(biochemistry)といった分野が例に挙げられますが、本演題の情報化学(infochemistry)もそのーつです。この耳慣れない学問分野を紹介し、またこれに関わる問題にもふれていくつもりです。
講師略歴:1966年学習院大学大学院博士課程、学位(理学博士)
取得後、スイス連邦工科大学研究員。
1968年帰国後群馬大学講師、助教授、教授を経て、
2000年に群馬大学名誉教授。高崎健康福祉大学教授。
2015年瑞宝中綬章受章。
講演2:「どうして時間は過去から未来に流れていくのだろう?」 16:05~17:15(質疑応答10分を含む)
講師:学習院大学理学部物理学科 教授 田崎 晴明 先生
講演要旨(予稿より):私たちは時間に「向き」があることは当たり前だと感じている。しかし、今日までに明らかになった物理学の基本法則には、未来と過去の区別はないのだ。ならば、私たちはなぜ「時間の流れ」を感じるのか?これは現代科学の重要な未解決問題のーつである。ここでは、最近の研究をふまえて、「膨大な数の要素(たとえば、原子や分子)が集まった世界では、時間の向きが自然に生まれる」という考えを、簡単な例をとおして解説する。また、一度おきてしまった変化を「情報」を利用して元に戻すという「情報熱力学」のアイディアにも触れたい。
講師略歴:学位取得後、渡米し、プリンストン大学で研究員、講師。
学習院大学に専任講師の職を得て帰国。
1999年から現職。
第1回久保亮五記念賞を受賞。
■ 懇親会:17:30~19:30
場 所:シェフズベーカリー(CHEF’S BAKERY) トラッド目白1階
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