■ 開催日時:2014年11月15日(土)
■ 開催場所:南7号館101教室
講演1:「触媒における金属間協同効果の一端を分子レベルで探る ―ヘテロ二核有機遷移金属錯体の合成、反応および触媒作用― 」 14:45~15:55(質疑応答10分を含む)
講 師:理学部化学科客員教授 小宮 三四郎 先生
講演要旨(予稿より):貴金属が石油精製や医薬品、高分子、電子材料等を化学的に合成するための触媒として使われていることはよく知られている。これらの化学反応の 機構を分子レベルで解明することは、よりグリーンで効率的な触媒反応を開拓するために非常に重要である。最近のノーベル化学賞をみても分かるように、触媒反応における金属の有用性や役割が次第に分子レベルで明らかになってきている。しかし、高活性触媒には二つ以上の金属を含むものがあり、そこでは触媒機能における金属間協同効果が推測されるが、その機能発現機構は分子レベルではほとんど分かっていないのが現状である。私たちは、触媒における金属開協同効果の一端を分子レベルで解明するための基礎研究として、金属一金属間結合および金属一炭素結合を同時にもつヘテロニ核有機遷移金属錯体を最も単純な活性種モデルと考え、合成単離するとともにその性質や触媒能を検討してきた。本講演では、二つの金属を含むヘテロニ核錯体上で起こるいくつかの特異的化学反応や触媒反応を分子レベルの目で見てきたかのように解説する
講師略歴: 昭和45年3月 東京工業大学理工学部卒業
昭和50年3月 東京工業大学大学院工学研究科博士課程修了
昭和50年5月 米国インディアナ大学博士研究員
昭和52年4月 東京工業大学資源化学研究所 助手
昭和57年7月 東京農工大学工学部 助教授
平成元年4月 東京農工大学工学部教授
平成16年4月 国立大学法人東京農工大学大学院工学研究院教授
平成25年3月 国立大学法人東京農工大学定年退職
平成25年4月より 東京農工大学名誉教授
平成25年4月より 学習院大学理学部客員教授
平成25年8月‐平成26年1月 國立台湾大学客座教授
平成26年1月より 首都大学東京大学院理工学研究科特任教授
講演2:「秘匿を要する真データセットと統計解析結果が一致する代理データセットの作成」 16:05~17:15(質疑応答10分を含む)
講師:松井清氏(昭和 49年数学科卒)
講演要旨(予稿より):小学生全国学カテストなどデータセットは多くは開示できない。その代わり県別平均など単純な集計が提供される。利用者はもっと自由に解析を行いたい。そのためにはデータセットの氏名をカットして開示されることがある。これでは秘匿は完全ではない。データセットの開示は躊躇される。演題名のような代理データセットにより、秘匿の維持とデータの利用というあい反する要求に応えられる。利用者は代理データセットで解析する。秘匿が破られないデータセット、真データセットに近似的に一致するデータセット、キーを渡せば真データセットが得られるデークセットなど。さらにデータの追加に耐えられるなど。平均、分散、共分散、標準偏差、相関係数、偏相関係数、回帰分析、分散分析、ロジスティック回帰分析、棒グラフなどが真データセットと一致する。
講師紹介:産業医科大学(北九州)教員、数学および統計学(専門は代数群)、
東京CRO(株)(文京区)統計解析部長、
シミック(株)(目黒区)第2統計解析部長、
退職後は北九州、広島にて非常勤
■ 懇親会:17:30~19:30
場 所:「キャロット」
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