Archive for category 光徳小屋だより

光徳小屋だより・H22/06


★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★

 

5月になったのに春はまだ?と何度思ったことでしょう。
6月になってもはっきりしませんでしたが、
第2週目に入ると晴れ続き。

空の青、白い雲、木々の新緑。。。背景の山の青緑。
奥日光はすっかり夏色に包まれて。

早朝、山裾に漂う霧は、太陽の陽射しとともに山の上に流れていきます。

 

カエデの新緑

あたり一面が澄み切ってどこまでも清清しい自然に

心までもが浸されるようです。


遅れ遅れの季節の移ろいに、花々たちも咲き遅れ、
ズミは例年の1週間遅れで満開となりました。


陽射しの少ない6月でしたが、
合間をぬってはエゾハルゼミが大鳴きし、
ウマノアシガタも黄色く輝いて咲いています。


さて、6月上旬にカエデはぽつぽつと新芽を吹いて、
青空をバックに可愛い模様を作ります。


どんどん姿を見せる虫くんや蝶たち。
美しいミヤマカラスアゲハは、タンポポにとまって


黄色に映える羽の色を自慢しています。

中禅寺湖は青と緑と白と。。。
そして雪をちょっぴり残した白根山を背景に。。。


中旬になると、思わせぶりなハルニレがやっと
そろそろ出番かなあと新芽を見せ始めました。

下旬、熊さんの通り道とも言われている人の行かないやぶの中、
源流は苔むした石や岩の間


見るからに冷たそうな澄んだ流れを作っていました。
日光光徳小屋もすっかり緑色にうもれました。


新緑の中に是非お越し下さい。

(HPビルダーを併用してみました)

 

ミヤマカラスアゲハ
夏日の中禅寺湖
新緑のハルニレ
緑に包まれた光徳小屋
湧水が源流となる

光徳小屋だより・H22/05


5月25日の光徳小屋

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★

5月。日光市内から始まった新緑は
いろは坂に柔らかい緑のトンネルを作り、中宮祠までたどり着きました。

5月中旬にやっと満開となったヤマザクラは、
初夏のような気候であっという間に花びらを落とし、
一緒に咲いていたアカヤシオが、ヤマツツジに、トウゴクミツバツツジに代わって行きます。

いろは坂では、道路脇をセイヨウタンポポ、ハルザキヤマガラシが黄色く彩り始め、
あ~~あ、また外来種除去の季節かあと思いながら石垣を見ると
ヒメウツギの白い色があちこちに。。。

ミズナラの多い竜頭から光徳は、まだ冬枯れのような木々。
それでも日光光徳小屋周辺は、カラマツが一番にまばゆい緑を見せたあと、
シラカンバがまばらな緑の帽子を着けて、
ズミ、ウリハダカエデ、いろんなカエデたちは赤いキャプの合間から
新緑の気配を見せ始めました。

まだ冬枯れの光徳街道

足元にはタチツボスミレ、シロバナノヘビイチゴが咲き始め、バイケイソウ(今年は咲くのでしょうか?)の群落が陣地を拡大し、

ハルカラマツ、ネコノメソウが今にも咲き出しそうです。
そうです、タンポポもまだまだ小さいながらお花畑。タンポポ摘みが今年も続く。。。。。

春の訪れを教えてくれるキセキレイは毎朝うるさくさえずり、
車のバックミラーに写った姿が気に入ったのか、争ったのか、
きれいにしても、きれいにしても、毎日フン攻撃を仕掛けてくれました。
鳥の声は数多く、カラ類を始め、ミソサザイ、センダイムシクイ、ツツドリ、
カケス、アカゲラ、コゲラ・・・
今年は、センダイムシクイ、ルリビタキ、オオルリを確認できました。

そして、何とアオサギが本棟の小川に。。。
光徳は、冬から春を越えて初夏になるようです。

5月25日の小屋。
毎年やってくるキセキレイ。

常連のキセキレイ

朝露は、キラキラと宝石箱のように色とりどりに輝きます。

朝露が光る

ピンボケですが、どうしても観ていただきたくて。。。

すでに地面を埋め尽くす勢いのタチツボスミレ。

まだまだ冬枯れの光徳街道。

空の水色に美しい配色の、新緑の帽子のシラカンバ。

金精道路脇の山々は自然の絵画のような色彩と造形。。。。。

初夏に向かうお便りとなりました。

タチツボスミレ

 

 

新緑の帽子のシラカンバ

 

 

金精道路から見た絵画のような色彩と造形

 

光徳小屋だより・H22/04

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★
4月のお便りに、
「春です♪」と言う言葉を入れたいと時季を見計らっておりましたが、
27日の昨日、雨からみぞれ、そしてまたまたの雪が。。。
積雪量21cmとなりました。

木々の枝先が赤くなり始め、
いろは坂では緑もうっすら感じられるようになっていますが、
晴れては雪、晴れては雪を繰り返した光徳の今年は
4月に降る雪の回数が多く感じられます。

25日、斜面からすっかり雪が姿を消して、春の陽射しを待っていました。
これでもう雪は終わったかと。。。

夜には鹿が出没し始め、ほんの出始めの草を探しています。
斜面にはネズミのトンネルが光徳の地上絵を描き始めました。
今年は広く地上絵が現れているので、きっとネズミが多くなるかなあと。。。
山のネズミは(ヒメネズミ、アカネズミ、ヒミズなど)とっても可愛いのです。
明方冷え込んだ朝、そのトンネルに霜柱の花が咲きました。
そして、春一番の虫。。。
青く光るツチハンミョウ。陽射しに誘われあちこちに出没。
毒を持っているので触ってはいけません。
が、時々気付かず踏んでいるようで。

山の天気は変わりやすく、空の雲も様々に変化します。
雲の合間から差し込む光りは、
一度しか観られない感動の映像を作り出します。

そして17日、雪の消えた光徳を37cmの降雪が被い尽くした日、

電線には雪のチューブができ、
斜面は何度目かのホワイトクリスマス。。。
春よ来い!

光徳小屋だより・H22/03

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★

3月上旬、
斜面の雪はほぼ半分消え、小道も雪はなくなりました。
陽射しも暖かく、もう春?といった陽気で、
クロカン予定のお客様に、「できないかも・・・」とお話しした矢先、
こんこんと雪が降り、あたりは白の世界に逆戻り。。。
やっぱり小屋の3月は冬でした。

さて、湯元から石楠花平へ向かう途中、
樹枝の合間に見えた風景。
湯の湖の湖面は半ば凍り、戦場ヶ原は雪の風景。
背景の山々の間に雲が漂い、見上げた空は、冬の青。

すっかり春を思わせた小屋周辺は、
白の世界に戻り、樹氷も美しく。。。

人気のハルニレも楽しく樹枝の影を落とします。

それにしても自然の造形には心踊ります。



屋根からの落雪。
ミシミシといった気配があり、しばらくすると
がらがら、どたどたとそれは一瞬大騒ぎです。
一番落差の激しい本棟西側は、辺り一面に落下し非常に危険!

3月12日、大真名子山からの日の出。
そう言えば、小屋から男体山山頂からの日出が見えるはず。
今年の年末は写真ゲットしたいな♪

光徳小屋だより・H22/02

★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★
寒いといっては愚痴を言い、暖かいといっては不安がり、
人間とはわがままなものです。
暖冬と言われていた今シーズン。
着任後、最高の積雪量(115cm)と最低気温(-14.5℃)を記録しました。
ところが今日は雪解けの春。今日は2月!ですよね。。。
お天気予報の森田さんが、寒波が来るのと暖冬は違うんですと
一生懸命力説していた気持ちが良く分ることでした。

さて、寒波が立て続けに押し寄せた頃、小屋には侵入者が!
日本固有種。トガリネズミ目モグラ科の哺乳類「ヒミズ」です。
捕まえてみると結構可愛いのですが、
もう!!家の中をテッ!テッ!テッ!。。カサカサカサ。。。
うるさいの何のって。生け捕りにしたものの
一晩虫かごに入れて物置においておいたら。。。ぐすん。でした。。。
とにかく写真を撮ってみました。
他にも子どもヒミズがゴキホイに。。。私ってすご~~く残酷!?

最高に雪が積もった日光光徳小屋。
ズミの背丈が低いでしょ。
積雪量測定メジャーは113㎝。でもあと2cm増えたんです。
さて、今年の中禅寺湖付近の樹氷は例年になく素晴らしく
全ての木々に白い桜が満開となったようでした。
二荒山神社手前を境に、冬枯れの木立と樹氷がくっきりと分かれます。
なぜ日光光徳小屋周辺に樹氷がないのかずっと不思議だったのですが、
解明できました。
何せ霧の華厳の滝。いろは坂や中禅寺湖畔(旅館街)が霧なのに、
二荒山手前付近で快晴になんてことがしょっちゅう。
霧が木立に取り付いて霧氷となり樹氷の森ができるのですって。。。
霧多い華厳の滝周辺だからこそだったのです。
それでは、美しい樹氷の風景をお楽しみ下さい。華厳の滝周辺の樹氷

光徳小屋だより・H22/01(試作品)

こんにちは。日光光徳小屋から1月のお便りです。
★★★ 学習院 日光光徳小屋 堺 ★★★

車を走らせ、馬返しで外気をチェック。0℃。
いろは坂を上るにつれ、-1℃、-2℃・・・と変化。
日光光徳小屋に着いたら-4℃。。。ぐっ!!
今シーズン、すでに最低気温は-14℃。本当に寒さを体感しています。
昨年のお正月は湯元スキー場に雪がない。ないっ!と騒いでいたのを思うと
今年のお正月は雪ばっかりで寒く、お日様が恋しいことでした。
ところがところが19日、春のような日差しで67cmまで行った積雪量は
がくんと10cmも下がりました。
やっぱり暖冬なのかなあ。。。ぐっちゃぐちゃの小道。
と、続いてやって来た寒気で、ぐっちゃぐちゃのままかちんかちんに凍った小道を
いったいどうすりゃあいいんですかねえ。。。除雪機も使えないかなあ。。。
お願いします。車の腹が接触しませんように!!

さて、お正月の日光光徳小屋。
ひんやりとすがすがしい空気が感じられますでしょうか?
陽射しを受けた風景に、日常はすっかりとどこかに飛んでしまいます。

雪の上、小屋近くにしっかりとラインができたお客様の足跡

ウサギさんですかねえ。跳ねてますよね!♪
そして、本棟をぐるり、管理棟をぐるり。
テンでしょうか、アナグマでしょうか?
足跡が「小屋の床下にもぐりたあい!」と叫んでいます。

水のある風景。日光は水とのかかわりをなくしては語れません。
またまた、中禅寺湖畔ですが、湖面の太陽の道と石の上の雪。
雨にあたり、凍りついた石の上の雪は、まるで珊瑚のようです。

そしてくもりの日の中禅寺湖。

風景も、そして人の姿もない通りも。。。ひっそりと。。。

ただただ寒気の存在だけが感じられるモノトーンの世界。

さらに、ある日の中禅寺湖

強風を受けた雲の流れの合間から、太陽の陽射しを受けて湖面は光り、

陽射しのない山の木々からは吹雪のように雪が飛びます。

美しい風景がたくさん。

お話しは変わり、田母沢御用邸付近で出遭うトビの群れ
点々と黒いのがトビです。この日は100羽もの数でした。
ファインダーに捉えられたもので、何羽でしょうか?数えてみて下さいね。
3年ほど前から20~30羽を見ることはしばしば。
いつも同じところに群れて、いったいなんなのだろうとず~~~と疑問でした。
ところが、湯元ビジターセンターの職員の方からの情報で、
餌を与えている方がいるんだそうな。。。
なあんだ!!がっかり!!!