■ 開催日時:2013年12月14日(土)14:45~17:15
■ 開催場所:南7号館101教室
■ 講 演:
講演1:「地図の歴史 -プトレマイオスからアインシュタインまで- 」 14:45~15:55(質疑応答10分を含む)
講 師:理学部数学科 山田澄生 教授
講演要旨(予稿より):「自分の周りの環境を理解したいという本能は、人間にとって生存にかかわる本質的なものです。この本能から自然に導かれる地図という知識のアーカイブは、これまで何千年にわたって人間の置かれる環境の変化に従って徐々に発展してきました。そのなかで最も劇的な発展(パラダイム・シフト)は、我々の住む空間が「平ら」ではない「曲がった」ものであるという認識の体得と時を同じくします。本講演では、この曲がり具合を表現する「曲率」という微分幾何学の概念の本質を、なるべくわかり易く紹介しつつ地図の歴史を追うことで、究極の地図ともいえるアインシュタインの一般相対性理論の入り口までお話しできればと思います。
講師略歴:1991年 プリンストン大学卒
1996年 スタンフォード大学大学院卒 (Ph.D in Mathematics)
1996-1999年 マサチューセッツ工科大学講師
1999-2001年 コーネル大学客員助教授
2001-2004年 アラバマ州立大学助教授
2004-2013年 東北大学准教授
2013-現在 学習院大学 理学部 数学科 教授
■ 講演2:「理学部長の佐藤孝二先生って誰?」 16:05~17:15(質疑応答10分を含む)
講師: 佐藤威彦 氏 (昭34年物理卒)
講演要旨:― 初代理学部長 佐藤孝二先生の次男で、理学部発足時の裏話を中心に ―
1)院長に予定されていた、旧師 天野貞祐 氏に人事を依頼されたのに蓋を開けたら安倍能成さんだった。
2)先生集めに奔走。小林理研の所員を非常勤講師に。
3)なぜ東大教授と兼務できたか
4)事務のキーマン堀岡さん。
5)佐藤孝二の昭和20年までの業績
① Rayleigh の思考実験を具体化して音波のエネルギーを直接測定した。
② 無響室を作って、特殊なマイクロホンを開発 陸軍の九五式空中聴音機となった。
③ 発動機試運転場の防音
④ 潜水艦用の水中マイクロホンの開発
講師略歴:1959年 学習院大学理学部物理学科卒業
1964年 同 理学博士(木越研 故橋谷卓成氏と同時)
同年 工業技術院 電気試験所
1975~77年 コロラド州立大学 Visiting Professor
1980年 退官 住友金属鉱山(株)入社
1987年 同社 中央研究所 所長
1989年 同社 取締役
1994~99年 同社 顧問
1996~2002年 東京農工大学非常勤講師
日本応用磁気学会 名誉会員
■ 懇親会:17:30~19:30
場 所:ホテルメッツ目白1階 「フィオレンティーナ」