真岡市在住の上野(S40)です。報告の続きです。

前回と一部前後しますが、震災直後の対応についての詳細です。


課題1 「停電、水道配管が破損、ライフラインが寸断」

防災行政放送で「間もなく断水するので、タンクに水を汲んでおくよう」放送がありました。給水塔のタンクに水がある間は出るが、補給が出来ないのでやがて断水するのです。しかし、我が家はボイラー配管が破損。そこから漏水するので元栓を止めたため、すでに断水状態です。

そこで、軽トラックにポリタンクを積んで近くの公民館に。そこの外蛇口からタンクに汲んだところ、配管中のオリが混じって水は鉄さび色に。毒物の混入ではないのでそのまま持ち帰ることにしました。

断水中に友人の設備屋にボイラー配管の応急修理を依頼。ボイラーは使用できないが、水道の蛇口は使えるようにして、水道の復旧を待ちました。

停電はどうしようもありません。電気に頼った生活の実態を思い知らされました。普段の生活の中で時々使う石油ストーブはローテク製品ですが威力を発揮。「万が一」を念頭に使っていた石油ストーブが役にたちました。仏壇の横に置いてあったロウソクも有り難い存在でした。プロパンガスは安全装置が働いたものの復帰ボタンを操作して使えるようになり、お湯は飲めるようになりました。


課題2 「自家用水道の配管が破損」

我が家は集落から数百m離れた一軒家なので、昔から生活用の自家水があり、現在も一部の蛇口で使用中です。非常時の水の確保も意識してはいましたが、ポータブル発電機がないので停電には無力です(残念!)。

その自家水の配管(第2洗面所付近)が破損、部屋のなかに水が溢れましたが、すぐに停電したので、漏れた量はわずかで済みました。

「水道の復旧は見通しがつかない」旨の放送があり、自家水の確保は最優先の課題です。そこで、破損箇所の確認をしたところ、ねじ込み配管部品が折れていることが判明。停電が復旧しても、ここから漏水するので、修理しない限り自家水を使えません。

ねじ込み部品は折れた残りが壁の配管部分に残っているのです。まず、これを取り除く必要があります。この方法は随分前に設備屋の友人から教えて貰っていました。「カナノコで切るんだよ」と。今回も同様にして、時間を掛けて取り除くことができました。カナノコなどの道具は手持ちがあるのです。

次は漏水防止のために何か付けることです。水道部品箱(中古。よくまあいろいろありますね)を探すと、なんと新品の蛇口がありました。これを付ければ応急修理OKです。

シールのテープも在庫OK。程なく漏水の応急修理は完了しました。


地震の翌日の夕方、電気が復旧しました。昼頃から電気・電話が復旧したことは、携帯ラジオで知りましたが、この地域への実際の通電は夕方でした。

ともあれ、通電に伴い自家水は復旧。応急修理箇所からの水漏れもありません。かくして、我が家の自家水は一部の蛇口から汲めるようになり、ライフラインが繋がりました。


なお、市の水道はその深夜に復旧しましたが、新たに修理もれの箇所を発見。そこから漏水するので、再び元栓を締めて修理を依頼。使えるようになるまでには、更に多くの時間を要しました。