平成29年10月度の二木会を次の通り開催しましたのでご報告致します。
1.日時 平成29年10月12日(木) 18時30分~20時30分
2.テーマ 「Now & New バス事業のイノベーションとマーケティング」
3.講師 鈴木一也氏 (昭和57年大法法卒) 京阪バス株式会社 代表取締役社長
4.出席者 32名
講演要旨
ご講演いただいた鈴木さんは、京阪電気鉄道㈱に入社、主に経理、流通及び労務人事部門を歩み、昨年、京阪バス㈱代表取締役社長に就任されました。講演内容の要旨は、以下の通りです。
「京阪バス㈱は、大正11年に設立。従業員は、約1,300名、バス630両(京阪バスグループで、約1,000両)を保有し、大阪府、京都府及び滋賀県で、一般旅客自動車運送事業及び土地建物賃貸事業などを行っています。前者は、バス事業で、一般“乗合”旅客自動車(路線バス及び京都定期観光バス)及び一般“貸切”旅客自動車(貸切バス)に区分されます。
バス業界の最近の動向として、最も注目されたことは、昨年の軽井沢スキーバス事故に起因した規制強化、例えば、貸切バス事業者への罰則強化や5年ごとの事業許可更新制の導入(従来は、事業許可に「更新」という考え方がなかった)が行われたことです。
近年、バス業界では、運行管理等の分野で、イノベーションが急速に進んでいます。京阪バス㈱は、現在、その最先端を走っており、国内外から、同業者が視察に来られています。その対象は、バスNAVIシステム(スマホでバス運行情報を検索)、駅や車内におけるバス運行情報発信システム、Web上での延着証明システム、ICOCAカードのポイント付与及び1dayチケット関連システム、多言語化等インバウンド対応システムなどです。これらのシステムは、日本初あるいは関西初であったため、マスコミでも、大きく取り上げられました。
また、現在、研究中の事案としては、運行管理におけるドライブレコーダー関連システムの構築があります。これは、センサー技術と組合せて、安全性の向上(ヒューマンエラーの防止や運転手の身体異常の感知等を行います)、接客マナーの向上を図ろうというものです。また、自動運転は、先月、新聞に掲載されましたが、「けいはんな学研都市」などで、メーカー、研究機関及び行政と連携して、実用化を目指しています。それ以外に、生体認証乗車券なども研究しています。
京阪バス㈱は、路線バスでは、京都駅~有馬温泉線、京都駅~奈良方面線(法隆寺など電車では、直接、行きにくい場所)、京都駅~中部国際空港セントレア線などの、関西における、人の交流を新たに生み出す、あるいは促進するような新しい路線の新設を考えています。京都定期観光バスでは、現在のスカイバス(二階建てオープントップ型バス)に加え、レストランバスや水陸両用バスといった新しいコンセプトのバス運行も計画しています。これからも、お客さまにご支持いただけるような京阪バスを目指し、“最先端を走り、進化していきたい”と思っていますので、ご愛顧賜りますようお願い致します。」
(文 新道正雄、 講師加筆)
講演中の鈴木氏
鉄道研究会OB・岡田正明様、古賀久美子様も出席されました。
懇親会の模様(1) 神戸大学法科大学院生・中山知子様(平成24年女子高等科卒)に参加いただきました。 同席された元検察官・松田成氏、巖文隆氏から司法試験勉強方法のポイントをお聞きしました。
懇親会の模様(2) スカッシュ部OB・近藤佳代様(平成10年大文英)に出席いただきました。 友達への声掛け運動(友達の輪)の展開で新しい出席者が増えてきており、今回は大変な盛り上がりでした。
畑中世話人から講師の鈴木氏(右)へ記念品贈呈後の記念撮影