【報告】学習院女子大学 特別授業「難民の日本語教育について」


 平成26年7月13日(月)、学習院女子大学の745教室において、安達幸子先生(昭和50年・国文科卒、文学部同窓会幹事)による特別授業が行われました。

 安達先生は学習院女子高等科から文学部国文学科に進学され、同学科をご卒業の後は公益社団法人国際日本語普及協会に所属されて、中国・タイ・サイパンなどで日本語教育に携わってこられました。先生の豊富なご経験に基いて、難民達がおかれている環境からはじまり、国際社会における日本のあり方についても言及される興味深い授業でした。

 聴講したのは、学習院女子大学の現役学生たちと学習院大学文学部の卒業生数名。文学部の同窓生が女子大の学生さんたちとグループディスカッションをするなど、和気あいあいとした雰囲気で授業が進みました。

 聴講者のほとんどが難民についてはっきりとしたイメージを持っていないなか、講義の中では難民にも様々な種類があることが解説されました。ベトナム・ラオス・カンボジアのいわゆるインドシナ難民のこと、ミャンマー(ビルマ)の呼称の問題、また日本の難民受け入れ状況など、日本で平穏な日常生活を送っているだけでは耳にすることのできないお話に、聴講者は真剣に聞き入っていました。

 授業の後半では、タイ国内のミャンマー(ビルマ)人キャンプの実態、そこでの日本語教育の現実について、豊富な写真も交えたお話を伺いました。「高田馬場の街を歩くときに、皆さんも難民とすれ違っているかもしれませんよ」という先生の言葉が耳に残った、とても印象深い特別授業でした。

 今回は当HPでの事後報告という形になってしまいましたが、文学部同窓会では今後も引き続き学習院の各校と連携したイベントを展開していく予定です。どうぞご期待ください。